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女性として生きていくのが、こんなにも苦しいこととは思いませんでした。

歳を重ねれば重ねるほど変わっていく友情のかたち、社会からの圧力。

でも、どんなに嫌でも、自分が女性であることから逃れることができません。だからこそ、『女性と女性』についての映画を、

逃げずに撮り続けようと決めました。

私が映画を撮り始めたのは、2013年。あれから早くも六年の月日が経ち、四本の短編映画は完成しました。この映画たちには、ずっと悩み続けた「女性であること」への答え、そして、六年間撮り続けてきた自主映画への思いが詰まっています。

苦しい冬を乗り越え、私たちはきっと春を迎えることができる。

今、部屋の片隅でめそめそと泣いている、そんな頑張っている女性にこの想いが届きますように…。

                                                                                                                                                                 監督 川崎僚

日々の中で、押し付けられた「役」に苦しんでそれでも作り笑いをしていた自分を見つけた時、私が女じゃなかったら違っていたのかなと思う瞬間が幾度かあった。

けれど繰り返し訪れては二度と帰らない景色の真ん中で、憧れ、嫉妬し、抱き合って眠りにつく時、私は自分の性を、

もとい私の生を、確かに謳歌した。

たかだか生まれ持った身体の差だった。脆くて優しい中身には、等しく名前はついていない。

社会の群れと泳ぐために纏ってきた鎧の重さに耐えかねて、沈んでゆく友をもう見たくなかった。

彼女たちのたくさんの、たくさんの涙を、川崎監督の手が大事に掬って、広く温かい海にして、私たちを包んでくれるのです。

                                             根矢涼香

 

川崎僚監督は、とても純度の高い方。自分に、相手に、そして作品対して、真っ直ぐです。

だからこそ、川崎監督の書かれた台詞を発するのにはとても覚悟と勇気と準備が必要でした。

役・台詞を落とし込んで改めて感じたのは、すべてが必然であること。

そんな監督の描いた様々な女たちは皆切実で、試写、自分が出ているのも忘れて泣きました。

                                             内田慈

 

四季が好きです。どの季節にもそれぞれの美しさがあります。

女性もまた、めぐる季節のように多様で美しい生き物だと思います。

川崎監督はそれを深い慈しみのような眼差しで捉え映画にしているような気がします。

そして今年の雪はきっと綺麗なんだろうなと、心が弾みます。

                                                  芋生悠

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